未来のための革新をデザインする。

博報堂ブランドイノベーションデザインは3つの専門ユニットが連携しています

博報堂ブランドデザイン

ブランディングの全プロセスを一貫してサポートする専門ユニット

詳しく見る

博報堂イノベーションデザイン

企業や社会のイノベーションを支援するための専門チーム

詳しく見る

HUX

事業戦略をUX起点でリードし、
製品やサービスを開発するチーム

詳しく見る

メンバーコラム

みんなの力で「ソーシャルシフト」

木下 富美子コンサルタント

2014.10.8 Wed

column-09-img01

■ 大切なのは、その気になること。

今日本の行く道には、かつてのような「お手本」はありません。
海外から成功ケースを輸入し「拡大していく日本」をみんなで謳歌した時代は終わりました。
人口が減り国内市場が縮小する。
悲観的な未来を明るく乗り切るには、新しい仕組み、哲学が欠かせません。
みんなの知恵と力を合わせて、社会を変えていかなければならないのです。

世の中うまいことひっぱってくれるリーダーを待ち望んでも、どこにもそんな人はいません。
世の中うまくいかないことに対して、文句を言い批判するだけでは、何も変わりません。

確かに今までは、世の中を動かすのは「マスコミ」だったり「政府(政治家/官僚)」だったりしました。
そこにアクセスできる一部の人間が、その醍醐味を知ることができました。
責任も彼らに押し付けていれば済んできたのかもしれません。

しかし、今は違います。

SNS、YouTube、オープンソース、クラウドソーシング、フューチャーセンター、
ワークショップ、ワールドカフェetc.
さまざまな「ツール」や「新しい場」が、「組織人」の限界を越えた「個」と「個」の結びつきを可能にしました。
これらはたくさんの知恵の交差点となり、私たちひとりひとりが「ソーシャルシフト」に参加できる、チャンスにあふれた時代を作っています。
その気になれば、誰にでもその扉は開かれているのです。

■ 地域活性化ではなく、地域の「人」の活性化。
「ブランド視点で地域活性化を目指す“地ブランド”プロジェクト」を立ち上げ、
全国47都道府県全てに出張しました。

column-09-img02

※参考・書籍「地ブランド~日本を救う地域ブランド論~(弘文堂)」
http://www.koubundou.co.jp/book/b157078.html

たくさんの「地域活性化プロジェクト」に関わる中で、私たちかできると確信するにようになったことは、
たった1つ。
地域のみなさんに「どうやればいいのか?」のノウハウを習得していただき、
みなが思い思いに乗れる「船」をつくることです。
地域の皆さんが自ら動き出し、楽しく動き続けていけるプロジェクトを興す。
そこに住む「人」を活性化できたときにこそ、結果を残せたのだと思います。

○「住めば愉快だ宇都宮」・・宇都宮プライドプロジェクト
100年後に誇れる宇都宮の新たな価値を市民とともに発見し、市民が関わり続ける活動を生み出しています。
「愉快ロゴ」に参加している組織・団体は435団体に!
http://miyacafe.jp/yukailogo/index.php

○沖縄離島ガイド・プロジェクト おくなわ
もっとも交流人口が少ない沖縄の離島5島だからこそのとっておきの価値を見える化。
島民の皆さんが楽しんで発信し続けるプラットフォームを生み出しました。
https://www.facebook.com/okunawajp

○「日本で最も美しい村」連合
人口1万人未満の小さな村・まちが、次世代に引き継ぎ残していくべき価値を訴える活動。
2005年7町村からはじまり、2014年10月現在55町村が参加しています。
http://www.utsukushii-mura.jp/

ひとりひとりの皆さんが、思い思いに参加し、知恵を絞り工夫を凝らす。
振り返ってみれば、そこにこそ、新しい地域の未来が生まれていました。

全ての人々の知恵が求められていて、
思いある全ての人々に、参加の扉が開かれている。

楽しい時代に生きているなあと、つくづく思うわけなのです。